2020年7月豪雨 判断に迷う

こんにちは 管理人のウサギです

 

 

大雨が続きますね。

大規模洪水などで被害の大きかった九州をはじめ、各地  復旧作業もままならない状況なのに・・本当に言葉が見つかりません。

 

 

ここ岐阜県飛騨地方も、先日 8日、大雨特別警報が出て 猛烈な雨に見舞われました。

幹線道路・鉄道含め 各所ダメージを受けて 復旧の見通しが立たない状態になっておりますが、我が家や家族は無事です。

 

今回は、8日のことをお話しようと思います。

 

2020年7月8日

早朝4時ころ

重い雨の音で目が覚めてしまった私は、スマホの防災アプリの雨雲レーダーを見ていました。「NHK ニュース防災」アプリです。

 

 

雨雲レーダーは、各地域の置かれている状況がリアルタイムで見られるので便利ですね。雨雲の他に、河川(大河川・中小河川両方)の氾濫危険度も家にいながら確認できます。別に 見たって状況が変わるわけではないのですが、心の準備・避難の準備が前もってできるし、今後の見通しも ある程度予測できるので助かりました。

 

4時半ころ

消防団員のメガネくん(主人)の元に、「山向こうの地区で土砂崩れが起きた」と連絡が入り出動していきました。

 

6時半ころ

岐阜県に大雨特別警報が発令されました。

町内のスピーカーから(雨の音ではっきりとは聞こえないのですが)「公民館へ避難してください」とか「命を守る行動を」と聞こえました。

 

困ったな・・

 

メガネくんが消防団で出動してしまったので、今 山の上の牛舎にいるのはお義父さんとお義母さん。お義母さんだけでは搾乳ができないので、私が行かなきゃいけないんだけど・・子供たちどうしよう。

 

「命を守れ」って言われてるんだから、本来なら 仕事の心配をしている場合ではないのですが、牛さんたちの搾乳も待ったなしですからね。メガネくんに電話すると「家にいて」と言われるし、お義父さんに電話すると「子供ら連れて山へ来てくれ」と言われるし・・。私の中では、子供たちを山へ連れていく選択肢はありませんでした。山は、土砂崩れの危険性が高まっているからです。近所に住んでいるお姉ちゃん(メガネくんの姉)に子供たちをお願いできないか聞いてみたら、甥っ子たちも連れて (山や川から離れている)ウサギ家の方に避難しに来てくれることになり、私は 安心して牛舎へ向かうことができるようになりました。

 

 

降りしきる雨の中、怖々  牛舎へ向かって車を走らせます。

 

県道の山道、スタート地点に 早速、(工事現場によくある)オレンジ色のバリケードふたつで通行止めにしてありました。そこは、普段から 軽い土砂流出がある場所なので(この雨なら そうだろね〜)と思いながら、バリケードの横を通過して進みます。とはいえ、通行止めを無視して進むのは 気持ちがよいものではありません。(この先は 自己責任だな)と思いながら、緊張感を持って進みます。くねくねと続く山道。山から勢いよく流れてくる雨水、砂利、石。流れに逆らいながら、どんどん登って行きました。

 

こわいな〜!

 

山道の頂上までもう少し・・というところで、二つ目のバリケード。

その辺りは、以前 道路ごと谷へ崩れ落ちていったことがあるのを知っているので、一番心配していた箇所でした。

それを見つけた時点で 一旦停まって・・ゆっくりとバリケードに近づき・・怖くなったので、車を切り返しながらUターンして 安全な路肩に停め、メガネくんに電話しました。

 

ウサギ「今、牛舎に向かってるんだけど、バリケードがしてあるの!どうしよう」

メガネ「消防団は、その横を通過して行き来してるよ。陥没してるところがあるから注意して」

 

牛舎へ行くには、一旦下山して 隣町経由でも行けるのですが、そちらはそちらで 峠が通れなさそうな情報も。しかも、土砂崩れが起こっている山向こうの方が、より危険なんじゃないかと思えてきます。

 

こわい・・(泣)

ここまで来たけど、やっぱ 家へ帰りたいな〜。

・・でも、牛さんたちがなぁ。

 

しばらく車内で考えてたけど、突っ切ることにしました。

バリケードの置き場所が さっきより厳しめで、バリケードとガードレールとの間隔が 車幅ギリギリ・・。両側に注意しながら ゆっくり通過すると、ダッシュで走ります。

 

すると、右手の道路上に亀裂が長く走っている箇所が目に入りました。

 

(おやおや!?)

 

と 気にしていたら、自分が走っている路面も、ヒビ割れて陥没・隆起していたので、ハンドルをガタガタと取られます。(ひゃー!)と声にならない叫び声を上げながら急いで通過しました。最後のバリケードを抜け、安全そうな場所へ来ても心臓のバクバクが止まりませんでした。

 

「通行止め」を抜けてきた 自分の行動を猛省。

 

私は 慎重派なので 普段なら絶対足を踏み入れないのに、仕事が絡むと判断が鈍ってしまいますね。鹿児島県で、大雨の中 新聞配達の方が行方不明になってしまったニュースを思い出していました。きっと その方も 進むか進むべきじゃないか、判断に迷われた瞬間があったんじゃないかな・・と。でも、仕事だから 無理されてしまったのかも・・。

 

また、あえて危険な場所に向かわなければならない職業の方たちの大変さを、改めて感じました。二次災害の恐怖と隣り合わせなのに、使命感で働いていらっしゃるんだろうな・・。私の行動も、場合によっては、こういう方々を危険な目に合わせてしまった可能性があるわけで・・いろんな意味で本当に反省しました。

 

その山道は、今は完全に「通行止め」にしてあります。

その後、ますます 路面状況が悪化しているようですし、復旧の見通しも立っていません。

 

 

牛舎へ行くには 遠回りになってしまいますが、しばらくは 隣町経由の迂回路で通うことになりそうです。

数日後、その道をメガネくんと一緒に帰っている時・・

 

メガネ「こっちは民家もあって、都会だなぁ〜」

ウサギ「・・・!?」

メガネ「お店もあるし」

 

爆笑でした。

都会って・・(笑)!

上流ならではの美しい急流の川、段々と連なる青々した田畑、りんご畑に桃畑・・風光明媚な田舎の風景が広がっている  のどかな地区だからです。まぁ、山道オンリーのいつもの道と比べれば、民家があるってだけで あったかくてホッとするよ。しかし、お店って・・商店とコンビニなんだけど・・

 

・・あ、コンビニが帰り道にあるってのは 確かに贅沢なことだな(笑)!!

 

迂回コースで通る峠道は、私が 実家へ帰省する時や、家族でどこかへ遊びに行く時に通る道なので、私にとっても「いいイメージ」で、ちょっとワクワクしてしまいます。余分にかかる時間分、ラジオや音楽を楽しめるし〜♪

不便さも、考えようによっては プラスなのでした♪

コメント