親の顔が見てみたい

こんにちは 管理人のウサギです

 

 

8月、9月

ウサギ家の牧場は ベビーラッシュで、たくさんの子牛が生まれました。

・・と同時に、たくさんの若い牛さんたちが 搾乳デビューをしました。

 

ウサギ家の牧場で生まれ、「育成牛」として牛舎内で育てられた子たち。2歳になり、初めての出産をすると(牛さんの成長は早いね!)お乳が出るようになるので、いよいよ「搾乳牛」としてデビューすることになるのです。

 

私は、デビューした子たちを 初めて搾乳する時、とても緊張します。その子が どんな性格で、どんな動きをするのか分からないからです。牛さんだって、私がどんな人で、何をするのか 緊張していると思います。

 

今回、5、6頭の子が 一気に搾乳デビューしたのですが、やはり 反応は様々。

バタバタしたり、ミルカー(牛さんのおっぱいにつけて搾乳し、搾った牛乳をパイプラインへ送る機械)を蹴り落としたりする子もいれば、愛想のいい子、最初から ベテランのような落ち着きっぷりを見せる子もいます。

 

例えば、スマイルちゃん。

この子は穏やかで、落ち着いていて、近づくたびに癒されるような雰囲気の牛さんです。

(この雰囲気、知ってるぞ・・)

家畜台帳で、スマイルちゃんのお母さん牛を確認すると、ゴローさんでした。

 

やっぱりね〜!!

 

ゴローさんとは、たまにこのブログにも登場する牛さんで、ウサギが モタモタと搾乳作業をし始めた頃から 穏やかに見守ってくれている牛さんです。スマイルちゃんは、ゴローさんの穏やかさを受け継いでいるんだね!納得、納得。なんだか、嬉しいな♪

 

 

もう1頭、気になる子が・・

ソフィアちゃんです。この子は、デビュー組の中・・いや ここ数年の中で 一番の暴れん坊ではなかろうかと・・。危険なので、搾乳は メガネくん(主人)が担当です。

家畜台帳を開いたついでに、ソフィアちゃんのお母さん牛を確認すると、姐さんでした。

 

ははぁ〜なるほどね〜!!

 

姐さんは、牛にも人にも厳しい牛さんでした。隣の牛さんをどついたり、私もビシバシはたかれました。

 

これよこれ、愛のムチ!?

 

なんか、会社のお局様(社長にも 手に負えないタイプ)のようで、本当の名前は違いますが、いつの頃からか、私はその牛さんのことを「ねえさん」と呼ぶようになっていました。「姉さん」じゃなくて「姐さん」です(笑)。

 

姐さんは 気性が激しい上、体も大きいので、私は 搾乳するたびにドキドキ。でも 平気なフリして「姐さん、今日はちょっと涼しいね〜」「お、姐さん 今日も毛がツヤツヤだね〜」などと 話しかけたり、たまにブラシがけをしてあげたりもしました。そんなゴマすり作戦が功を奏したのか、私が 搾乳作業に慣れてきたからなのか、姐さんは 搾乳中  じっと大人しくしてくれるようになりました。

 

まるで、姐さんに認められたようで、嬉しかったです。ふと見ると、姐さんが 隣の牛さんの毛づくろいを手伝ってあげているのに気づいたり、姐さんのいいところを発見する心の余裕も生まれました。

 

姐さんの話を、なぜ過去形で書いているかというと、姐さんは 体調を崩して、先週 ウサギ家の牧場を去ったからです。お別れの日、座り込んでいる姐さんへ お礼を言いに近づきました。私が 顔をなでなでしても嫌がらず・・それほど弱っていたのか、私の挨拶を受けて入れてくれてたのか・・(多分前者だと思うけどね・・)。姐さんは、長い年月 ウサギ家の牧場に貢献してくれた、愛すべきお局牛さんでした。

 

 

で、ソフィアちゃんですよ。

今朝も、メガネくんがソフィアちゃんの搾乳に奮闘していました。

ロープで固定したり、胴締めを使ったり、いろいろ手を尽くしているものの、それに勝るパワーで、バタバタするソフィアちゃん。一人じゃ無理なところもあって、ウサギも少しだけヘルプに入りました。

 

ウサギ「この子の お母さんはだ〜れだ」

メガネ「・・・」

メガネ「もしかして・・姐さん?」

うんうん、と 頷くと、

メガネ「マジかぁ!」

 

 

ソフィアちゃん、

二代目 姐さん、襲名です!

 

 

初代 姐さんが去った寂しさを埋めてくれるような ソフィア姐さん。親子ってすごいですね!私はまた、ゴマすりから始めることにしましょう。

コメント