こんにちは 管理人のウサギです
1ヶ月半ほど前になりますが、バルククーラー(搾った乳が集められるタンク)に洗浄水を入れて全乳廃棄・・という大失敗をしてしまったお話を書きました。

牛さんたち、家族、集乳先の組合・・各方面に迷惑をかけた大失敗。今でもミルカーの洗浄作業をする度に思い出し、気を引き締めて 作業工程の確認を徹底している毎日です。
さて先日、その大失敗の損害保険金が通帳に振り込まれていました。
そうなんです、バルククーラー保険に加入していたので 損害金の90%にあたる保険金が支払われたのです。大迷惑をかけた・・という申し訳ない気持ちに変わりはありませんが、損害額が大きかったので、それを大部分補償してもらえたことはありがたく 少しホッとしました。
目次
バルククーラー保険とは
酪農家の収入源・・牛の売却収入や、牧場によってはアイスクリームやチーズなどの販売収入などいろいろありますが、何といっても収入のメインは「牛乳」です。
酪農家は365日年中無休で、1日に朝晩2回(牧場によっては3回)牛さんから乳を搾り生計を立てています。搾った乳は牛舎内のパイプラインを通りバルククーラーへ集まり冷やされます。(↓ うちの牧場のバルククーラー)
そして バルククーラー内の乳は、タンクローリーが各牧場を集乳して工場へ運び、殺菌や加工が施され乳製品となり、消費者のみなさんのもとへ届く、というしくみです。
これなしでは酪農業が成り立たない!といっても大げさでないくらい大切な機械、バルククーラー。その万が一に備える保険が「バルククーラー保険」なのです。
ウサギは簿記を担当しているので、数年前から「バルククーラー保険料」というものを払っているのは知っていました。任意の保険で、入る入らないは自由なのですが、メガネくん(主人)が申し込んでいたようです。
そして実際にお世話になることになってしまったのですが、自分で生乳を廃棄する場合、事故の証明としてタンク内の生乳サンプルを保管しておく必要があります。そして廃棄した量については、その日の実際の乳量ではなく、前後数回分の集乳量が記載された伝票(生乳生産管理チェックシート)をもとに予測して決定されました。
掛け金について
掛け金は補償してもらいたい乳の量によって10段階に分かれています。
容量0.5トン(掛け金 11,500円)〜容量5トン(掛け金 115,000円)
うちの場合は、1.5トンの補償を選択して年間34,500円(前年度無事故の場合はさらに5%割引)。毎年、簿記の記帳をしながら「バルククーラー保険」なんて・・なんかよく分からない保険に3万いくらって高いわ・・と、思っていたものです(笑)。保険の名称から、本体の故障に備えているものなんだと勘違いしていたからなのですが、どちらかというと「バルククーラーの中身を補償してくれる保険」なんですね。今回、本当に助かりました。
1回事故を起こしてしまったので、次回の保険更新時には 年間基本料が40%割増になるようです。(自動車保険の等級が下がって保険料が上がるのと同じですね)
最後に
酪農家にとって精神的にダメージの大きいバルククーラー全乳廃棄事故。金銭面だけでも救われるのは本当にありがたいことです。
でも、もう二度と経験したくはないので、気を引き締めて作業します!!
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